報告と記憶

 金曜日は関東平野湾岸でも雪になるらしい。そんなニュースを聞くと昨年の悪夢を思いだしてしまう。御茶ノ水から自宅まで6時間半掛かった http://blogs.yahoo.co.jp/junbunshi1/18688380.html・・そして史上最悪のビジネスホテルに宿泊した。 http://blogs.yahoo.co.jp/junbunshi1/18709971.html もう一年経過したのだな。
イメージ 1
 以前からブログで何かを書かなければと思っていて忘れかけていたその報告は、夏頃にとある葬儀社から仕事の依頼があった話で(専属で通夜告別式の司会)結論から言うなら速攻で断っていたということ。ギャラは高いし、僕は葬儀向きのバリトンだし、可笑しな表現だけれど生きる手続きには必要だったのかもしれないけれど、他人の死を待って「明日」とか「明後日」いきなり出動がどうしても健全に思えなかったから。それも仕事と割り切れば慣れだろうけれど、ご遺体を前にパニック障害を併発したら洒落にもならない。でも誰かがやっているのだろうなとは思う。涙は追いつけない・・短調モーツァルトでも鳴らそうか。
 そんなこんなで暇な冬を過している。紅梅が美しい。

 
 
 
 北鎌倉の用事を済ませて帰宅したら確定申告の用紙が届いていた。面倒である。
イメージ 2
 パリに新しいコンサートホールが完成したとかで、幾つかの演奏会が配信されている。
 特にPヤルヴィ&パリ管の2つのそれが実に面白く夢中になっている今日この頃。
 
 http://concert.arte.tv/fr ←色々聴ける。
 ↓は最初のほうの演奏会はオペラ並みの長さで聴き応え充分である。
 管弦楽曲に続いてゲルネがソリストを務めるフォーレ抜粋があり、グリモーとのラヴェル協奏曲~「ダフニス」という展開。
 ダフニスは気のせいかもしれないけれど、途中からこの世の終わりのような恐ろしい響きに突入していく。
 
 
 もう一つの演奏会はチャイコフスキーのピアノ協奏曲でランランとの共演。超絶技巧!そしてメインは幻想交響曲。いずれにしても開幕に相応しい作品があるのだからフランスに嫉妬を覚えずにはいられない。
 サントリーホールの杮落としって何だったのだろう?全く記憶にないが、オープニングシリーズのカラヤンが来なくなり小澤さんが代役になったチケットを払戻しにホールまで行ったら、それを欲しがっていた人がいて(その後の有名人)その場で需要と供給が成立した。1万8000円だったかな、一瞬金持ちになったような錯覚からその日の公演チケットを購入した。それは武満徹「ジェモー」世界初演。開演前に洗面所に行ったら、僕の隣の便器に作曲家本人が来て・・そう、枯葉のような肉体の上に宇宙人みたいに巨大な頭が乗っかったような人だった。その後武満さんは膀胱癌で亡くなった。