原体験を思い出し心を修正する。

 フィレンツェ歌劇場公演が、フィレンツェ市長の帰国命令で中止になったようで、つまり「運命の力」と「トスカ」をそれぞれ1回やっただけみたい。
 こんな事は初めてかもしれません。
 この前までオークションでやたら安く売られていたので、落札した人は売り手と相談しながら払い戻しの手続きをするのかな?ややこしい話になりそうで自分が巻き込まれなくて良かった。
 しかし残念と申しますか、確かにイタリーにとっては国宝みたいなオペラハウスですから、でも逆の立場で私が市長だったなら同じような命令を出しているかもしれない。
 今年は海外からオペラが沢山くる予定で、もしかしたら全部中止になる可能性があると改めて気がつかされたのです。
 今回の原因は原発だろうけれど、理由はどうあれ、私はこれまで随分簡単に演奏会に出掛けていたみたいで、そいつに気がついただけでも勉強になった気分ですが、なんだか消化不良。
 たぶんバブルの頃から多くなったと覚えているけれど、日本にいながら海外の一流オペラを観れた現実は、オペラに限らずなんでもそうですが、もしかしたらそれって本当はとっても異常な出来事で、普通は有り得ない話だったのではないかという考え。
 先のことは解らないし、ネガティブになっても仕方がないけれど、このニュースで気がついたことは、音楽を聴いたり美術を観たりするまでの心の手続きが何時からか適当になってきていたように思えること。 
 心の重さなんて量れませんが、例えば今回の「トスカ」に感動した人の中には手続きの疎かになった音楽通もいれば、初めて憧れの舞台を観た人もいるということ。
 大切なのはどうやら原体験らしいと。
 私は変わらなければならないようです。
 その為には、原体験を思い出すことが最も身近な修正手段に思える。
 過去に帰るチャンス?過去に戻れば未来は変えられるかもしれないという話。
 
 昨日のブログでも似たような事を無意識のうちに書いているので、決定的であると思われる。