重要なお知らせ!

 今年はリスト生誕200年、次の日曜日5月22日の「N響アワー」教育テレビ21時で貴重な映像が放送されるので、ブログ関係の音楽ファンにだけでも御覧いただきたく、つまり宣伝である。
 今回の番組タイトルは「生誕200年フランツ・リストの魔術」というもので、「ファウスト交響曲」から「神秘の合唱」が聴けるのですが、テノールのソロは名歌手『山路芳久』である。
 山路さんは23年前に38才の若さで他界され当時の唐突なニュースが衝撃だった。
 私は子供の時に初めてテレビで聴きファンになり、ラッキーなことに2度実演に接することができました。
 それは二期会公演「愛の妙薬」のネモリーノ、それからヴェルディ「レクイエム」のソロである。
 ミラノスカラ座研究生から歌手人生をスタートさせ、ウィーン国立歌劇場バイエルン国立歌劇場の日本人初の専属歌手、2つの劇場では数々の主役をこなし、晩年はフリーとなり亡くなる直前まで活躍した。
 この人以上の日本人テノールはいないと断言できる。
 手に入るCDを買って時々懐かしい思いから聴いていたのですが、ひょんなことで数年前に山路さんのご家族と知り合い、それは今考えても不思議な偶然で、姪御さんの挙式・結婚披露宴の司会を担当することになったのです。
 あの時は最初はわからなくて、坦々とミスのないように進行の打ち合わせをしていたのですが、新婦の「叔父が歌手だったので、披露宴でCDを掛けてほしいのですが・・」の一言でそれが山路芳久さんだと解り、どうしてなのか急に涙が出てきてしまい、恥ずかしながら司会者としては大きなミスなのですが、それが始まり。
 以来、特に現在80代の山路さんのお母様(新婦祖母)に大変お世話になり、命日の12月に地元三重県津市にお墓参り、未発表の音源を聴かせてくれたり、いつも「遊びにきてや!」と声をかけてくださり、いま数えてみたら5回も御じゃまさせていただいている。
 「縁は異なもの」少しでもご遺族の求めに力になりたく、私は欧州時代のパフォーマンスについて調べさせていただき資料を提供し続け、残された全ての音源を半年かけて整理をした。
 以前のブログでグルヴェローバとの出会いを曖昧な表現で少し記しましたが、歌姫と山路さんはウィーンとミュンヘンで何度も共演している。(「トラヴィアータ」「セビリアの理髪師」「ルチア」「ナクソス島のアリアドネ」等)
 グルヴェローバの東京文化会館でのリサイタルの時に、私は無理いって楽屋に通していただき山路さんのことを伝えたら、数日後の大阪公演の際に山路さんのお母様とお姉さまとお話をする時間を世界の歌姫は作ってくださった。嬉しかった。心から良かったと思った。
 今朝お母様の山路ヒデさんから電話があった。
 「NHKから電話があって、今度のN響アワーで芳久のリストを放送してくれるんや。だから観てな。」
 「ブログで宣伝していいですか?」
 「あはは!どんどんやって!」
 皆様よろしくお願いいたします!
 それから 「山路芳久メモリアル」で検索いただけるとご親族が立ち上げたHPに繋がりますので、参考にしてください。