ボローニャ歌劇場公演、歌手代役の話。
ボローニャ歌劇場日本公演が始まりましたが、オークションでは半値位からの叩き売り状態になっている。
リチートラの事故死は衝撃的で今でも信じたくない。
それで、カウフマンは胸の手術。
フローレスは「海の水を飲んでしまい、声帯を支える軟骨付近に充血と肥大・・」とかで、私は海水を飲んだことが無いので何だか解らないが、もう少しまともな言訳はなかったのだろうかと思った。
代役はセルソ・アルべロという知らない人だけれど頑張ってもらいたい。
ただ最終日はシラグーザで、よくブッキングできたなと思ったら藤原オペラの「セビリアの理髪師」で日本にいたのだそうです。
どうしてもテノール歌手の動向が目立ってしまうけれど、「清教徒」に出演予定だったガザーレもキャンセルで、「カルメン」はホセとミカエラとエスカミーリョの3役が代役なのだから笑っちゃいますが、直前でここまで揃って(つまり主役級が合計6人)病気になった偶然が俄に信じ難し。
歌手の皆様お大事に。
勿論フジテレビは払い戻しなんかしない。
せめてメトの時のようにプログラムは無料とかになるのかな?
頭を整理したい。
今回のキャンセル代役は原発問題が関係している気がする。
本当に体調がおかしいのなら仕方がないけれど、もし原発と関係しているなら正直にその気持ちを伝えてもらいたいし、その方がすっきりした気分であり、それ以前に我々は来日しない歌手を責めることなんてできない。
気になることとしては、もし理由が原発事故なら、歌手たちが何時頃から日本に来ないと決めていたのかを知りたいということ。
それとも直前になってから「残念ながら代役」と発表しなければならない主催者側の別の理由が最初からあって、考え過ぎかもしれないけれど、歌手は事前に関係者に伝えていたとしたら最悪である。
フジテレビの関係している公演はチケット代金が高く、しかも安い席の数が極端に少ないのだから疑いたくもなる。
欧州の歌劇場では払い戻しが無いことが当り前ですが、フジは散々フローレスを100年に1人の歌手みたいに宣伝しておきながら道義的な責任を感じないでいられるのでしょうか。
それにフローレスの理由が真実なら、プロではないと思う。
それ以上に「ローエングリン」2人が世界最高のマイヤー(オルトルート)とシュトルックマン(テルラムント)になったのだから、公演の実現と成功を祈るしかない。
私は今回「黒鳥」側から悲劇を鑑賞する。