1月18日(日) 水戸芸術館

 1月18日(日) 水戸芸術館  
 前日アパホテルに初めて宿泊した。清潔感があって朝食も美味しく、チェックアウト後は体調を整える意味もあって市内を軽くお散歩しながらホールに向かった。ホテルの横に謎の壁画。
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 ここは画廊?中は空なのにウインド内に奇妙な人形。影は己の姿。 
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 ここも画廊かな。金の裸婦像はどういう人が買うのだろうか?「愛と平和・ロータリークラブ寄贈」とか刻まれていたら笑えるな。
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 普通ボルドーはフランスである。
 それにしてもやけにモヤモヤしている。
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 ビオレッタ「梵?それともナタリー?」・・アルフレード「今夜は夏香と地下室なんだ。」
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 表通りだけを歩いてはいけない。人生裏街道。地下生活者の手記。
 静かな飲み屋街を通り抜けると水戸芸術館のシンボルタワーが見えてくる。
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 駅からバスで芸術館だと小澤が聴ける喜びに胸膨らませて「あら、素敵なホール」となるのでしょうが、手続きを全部逆さまにしてみると「街が沈んでいる・・いや違う・・ホールが浮いている!」
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 最後の写真の左側にベンチ。写真の人か定かではないが、私服姿のティンパニ奏者アルトマンが瞑想するように微動だにせず日光浴。なぜか即身仏を思い出した。
 横の喫煙コーナーでは既に白蝶タイ燕尾服の某奏者が某関係者とお話されていた。
 「みんなナルシストでしょ・・だから・・」これ以上は書けない。すいません。聞こえてきちゃったのですが「なるほどね。」メンバー表を開いてみれば有名な奏者ばかりで、ホルンはバボラーク!それだけで意識が高揚してしまう自分もどうかしているが、なにもホームランバッターばかり集結しても強いとは限らないとその昔読売ジャイアンツが証明したではないか。それでもテンションの抑制がきかないのは、仕事を蹴って、前泊して、わざわざ鎌倉から3時間30分掛けて出動する音楽馬鹿だっているのです。ね~Tさん。君は同志だ。
 クープランの墓 
 素晴らしい演奏だった。けっこうズレまくっていたけれど。コンマスの川崎さんが左の肩で大きく指揮をしているみたいに演奏されていた。リズムの取り方が小澤さんのそれで、念入りにご指導されたのかなと想像した。
 モーツァルト:フルート協奏曲 第1番 ト長調 K.313
 工藤さん素晴らしい!自分の席がQ列(サントリーでいうP席)だから理想的な音響は獲得していないけれど楽しい時間だった。それにしても自宅ではオリジナル楽器ばかり聴いているからだと思うが、オケの音がとても重く感じられ、その違和感は24時間以上経過した現在でも日差しを遮る翳のように感じられて仕方がない。否定ではない。でも肯定する立場にもなれない。そういえば席の関係で気がついてしまったのですが寝ている人が大勢いた。
 休憩時間はアイスティー
 マエストロ小澤登場。(出てきただけでブラボー言う人がいたけれど「馬鹿か!」と誰かが思った。)この演奏で指揮者の重要性を認識。前半と全く異なる芯のある音に変貌したので吃驚した。音楽は近年のマエストロ特有の激しいリズム。変な意味じゃなく様々な要素が尖がって聴こえてくる。寝ていた人も目を丸くしながら聴いていたので衝撃的だったのでしょう。僕にとって8番とはもう少し軽妙な印象があって、実はクープランの墓にも同じような体質を見出しているだけれど、Rシュトラウスのティルやストラヴィンスキーでいうならプルチネルラやペトルーシュカみたいにどこか滑稽な演劇的側面を求めたくなる。素晴らしい演奏だったけれど根の部分で派閥が異なると感じられた。小澤さんで聴いていると7番の次で残された交響曲は第九だよと語りかけてくるみたい。つまりかなり重い響き。
 昨年4番を聴いたときに暴走しそうな音楽をティンパニに合わせる瞬間があった。確か終楽章。(奏者が指揮者を指揮した?)感動した僕は演奏後にたまたまアルトマンと視線が合ったので口パクで「ブラボー」と合図を送ったら、巨匠は笑顔で僕に手をあげてくれた。あの時は嬉しかったな。不思議なもんで8番だと互いの対話が難しいのかもしれない。こういうこと書くと7番の時みたいに批判されるかな?別にどうでもいいが。
 次回は2番とのこと。どうしようか暫く考えます。