松本で購入したサロネンのCD
テレビのニュースでは五輪のエンブレム問題ばかり。オリジナルなのか盗用なのか真偽は定かではないし興味もないけれど、個人的な感想を述べさせていただくならあれは「同じ」だと思う。
エンブレムといえば数日前松本で音楽祭のロゴを見て関心したばかりだった。駅や劇場の周辺だけではなく街のあちこちに飾られている。真似しようのないシンプルな手書きというのも好ましい。
写真は演奏会の入口で配布されていたプログラム。
「M」の文字。専門の書家による仕事だと思い込んでいたのですが、検索してみて驚いたのは小澤征爾氏の手書きとのこと。ここから先は想像ですが「M」には複数の意味合いがあるように感じられた。
「MATSUMOTO」と「MUSIC」は誰でも気がつくだろうけれど、最初に駅でこれを見たとき文字ではなく一瞬絵画だと思い込んでしまっていて、それはアルプスの山々つまり「MOUNTAIN」だけれど間違いかな?
ところで松本の中古ショップでCDを一枚購入しました。
見たことも聞いたこともない作曲家(メキシコの人らしい)のCDで完全未開封。つまり前所有者が聴いた形跡すらない。高いのか安いのか分からないけれど1,000円でした。この手のCDは「出会ったときに購入しなければならない」が鉄則なのですが、来年も買われずに残っているような気がしなくもない。
僕はインパクトのある実演に接してしまうと暫く音楽無しでも生きていける弱々しい体質で、大野さんのツィンマーマンがあまりに衝撃的だったことと、その余韻が残ったままの状態でルイージのマーラーだったことが原因で食欲が低下、しかも蕁麻疹みたいなアレルギーが出てきてしまい、ここ数日まるで病人のようだったのです。
昨年ルネ・コロを聴いた時も同じような状態になっていた。
そういえばMFさんから日曜日のカンブルラン&読響「トリスタンとイゾルデ」再発売のご案内を頂戴したのですが「松本でお金を使ったから今回はパスさせていただきます」と返信。贅沢ばかりしていられないのも事実だけれど、ツィンマーマン+マーラー+ワーグナーと続けば来週辺り入院している可能性もあるような気がするのです。
まだそいつから治癒したわけではないのですが、少し耳が寂しくなり買ってきたCDを聴いてみたら、これが面白かった。正確には一昨日だったかBGM程度の感覚で鳴らしたけれど途中から眠くなり真剣に鑑賞したとはいえない。最近昼間であろうが突然の睡魔に襲われることが多く疑いたくないが本当にナルコレプシーかもしれない。しかし不思議なのは演奏会では精神が研ぎ澄まされ睡眠とは無縁。
今回は苦い珈琲を飲みながら大きい音で真面目に対峙。
自分が無知で嫌になるけれどレブエルタスは「マヤ族の夜」や「ガルシア・ロルカへの賛歌」(名前は聞いたことがある)を作曲した人で社会主義思想が提唱した開放を理想としていた。たぶん初めて聴くように思うのだけれど、「マヤ族の夜」のスケルツォ楽章はなんとなく記憶のどこかにあるように思うから何かの演奏会で誰かがアンコールでもしたのかな。
鮮やかで快活なリズム。乾燥地帯の静寂。
ブラスのセクションの活躍、サロネンらしい音楽作り。