「セビリアの理髪師」のチラシ

 一昨日のこと、かつての日本を代表する名歌手故Y氏のお姉様が鎌倉に遊びに来られました。
 色々とお話をしながら楽しい時間を過ごし、暖かい季節になったらまたと再会の約束。
 
 かねてからY氏を思うとき不思議な出来事に遭遇する。そいつは今回で何度目なのか?これまでも沢山あったので、なんとなく今では感覚も麻痺しているけれど、人との繋がりは偶然と必然の少し先で陽炎のように揺らめいている不確かな心の欠片が主軸なのかもしれない。普段は神経の奥底にあって意識できなくても、また互いに連絡がなくても幾つかの思考が重なり合えば局所的な密度が微妙に変化。あるタイミングで絶対的な現実として花開く。そして僕はちょっとした奇跡にドキリとする。
 それがこれ。1987年~のシーズン。Y氏が主役を演じた二期会セビリアの理髪師」のチラシ。
イメージ 1

 昨夜ブログ関係者「秘密の飲み会」が都内某所で行われて(グラ○さん、Lo○さん、ne○さんと私の4名が参加)Lo○さんから頂だいしたものなのですが、折り目の全くない完璧な保存状態に驚いてしまった。裏側は以下。
イメージ 2
 何年か前に故人の録音されたテープを整理しているときに(現在はデジタル化。あくまで個人所有の観点からご遺族の手元に保存されている。)発見したことがありまして、上記チラシ公演の少し前に欧州のとある劇場で原語のイタリア語で、たしかその翌週に別の劇場でドイツ語上演に参加され、その足で来日。今では珍しいけれど東京では日本語上演だった。わずか2週間たらずの期間にアルマウィーヴァ3ヶ国語歌いわけ。演出だって異なるのですから演じわけた。しかもこれよく見ると10月23日・24日・25日という強行スケジュール。どう考えても肉体と精神の限界を超えてしまっているように思われる。
 翌日、つまり今日慌ててご遺族に連絡、次にお会いした時にご提供する約束をさせていただきました。
 Lo○さん、感謝申し上げます。とても喜んでいらっしゃいました。
 しかし人の繋がりの不可思議。故人の囁きが聞こえてくるような稀有な体験でした。


 ※そういえば、奇跡つながりでもう1つ。
 先日購入したグリモーのチケットなのですが、昨夜僕の横で数杯のビールとレモンサワーでフラフラしていたne○さんと偶然にも隣の席であることが判明。オーチャードホールみたいな大きな会場で普通隣にはならないと思うのですが、これまた祝福された現実。
 秘密の飲み会については改めて。