悲劇とは

 人伝えの話で恐縮ですが、先日のポリーニの演奏会前半で酔っぱらった男性が劇場内で吐いたらしい。
 最悪の信じられない話だけれど、隣の席の人はさぞかし驚いただろうし、ただお酒が原因なら今後全ての演奏会出入り禁止にするべきである。
 以前ブログで書きましたが、友人が「ベル薔薇」を観ていたら気持ち悪くなり吐いたという伝説を持っている。
 似たようなものですが、本人曰く宝塚の「メイクに酔った」のだから仕方ないというが、周囲の人たちに迷惑をかけたところは同じ。
 それで思い出した救いようの無い話がありまして、私の知人が電車内で前に立っているオヤジの嘔吐を頭からかぶった経験があり、怒る気持ちにもなれず、ただ眉間に付いたシラタキを取るだけしかできなかった。
 世の中には悲惨な体験をしている人がいるもので、私の先輩のナレーターなんかは、深夜駅のトイレ内でもう誰もいないと駅員に勘違いされ外から鍵を掛けられてしまい、「出してくれ!」と叫び続けたが誰にも気がつかれなかった。
 でもこの人は自ら不幸を呼び寄せるタイプで、目が覚めたら車庫だったとか、目が覚めたら越後湯沢だったなど自慢げに話すから、「雪国みたいですね?」と言い返したら、「ふざけるな」と怒られ、なんでも所持金が30円しかなくキセルをしながら東京に帰った、もう時効の話。
 レストランのサービスをしている知人は3,000円のコースのお客に30,000円のコースの鱶鰭を間違えて出してしまい、気が付いた時には食べられていて料理長に叱られた。
 女性をホテルに誘ったら男だったという人もいた。
 以前住んでいた家の前で交通事故、その人は霊柩車にひかれていた。
 私も失敗は沢山あるけれど、上記のような面白い話は無いから詰らない人生である。
 でもいつの日かやってくるだろうから注意しなければならない。
 今日は調子がイマイチ、脱力した独り言でした。
 夜の演奏会までには意識を上げたいです。