ブルーマウンテン珈琲

 最初からの説明は省きますが、ブルーマウンテンをとても安く買うことができた。
 2008年の所謂オールドビーンズでハイロースト。
 店主から「けっして期待してはいけません。兎に角飲んでみてください。」
 普段から高級イメージで、貴重品を扱うように気合を入れて丁寧に淹れてみました。
 それで感想ですが、「もの凄く普通の味」だと思いました。
 程よい苦味と酸味で香りも悪くはないが、特徴を問われると困ってしまうのは、「特徴が無いことが特徴のようである。」としか表現できないし、高級感が付きまとっているのは幻想であるとしか思えない。
 例えば極論ですが、今後これだけしか飲めないとしたらパスである。
 焙煎の具合によって味が変わるのだろうが、もう少しビターだと酸味が軽減されて私好みの味になるかもしれません。
 いつものように濃い目に淹れたのですが、なんとなく紅茶を飲んでいるような気持ちなのは、カンナをかけた木材のような、草っぽいというか、雨が降ったばかりの校庭というか、体育館の倉庫みたいな感じ。
 品疎な表現ばかりでとても珈琲ソムリエになれないし、私が珈琲屋だったら誰も買わないでしょうが、これがブルーマウンテンなのだなと思いました。
 良い言い方をするなら、後味の爽やかな香り高き気品ある大変に貴重な珈琲で、ジャマイカの高地特有の温度と湿度でなければけっして完成されえない、自然の幾つもの偶然が齎した奇跡。とかなんとか言えば売れるかもしれない。
 食後はもう少し粗引きで量を多めにして淹れてみます。