小澤征爾と村上春樹の対話・・実に面白い!

 「monkey business」という季刊誌をご存知だろうか?
 ジュンク堂書店にあったので迷わず購入。
 春版は4月半ばに発売されていたもののそのままだったのは、いつもの小さな本屋には置かれていないこと、今回の中身を知らずにいたこと、それから基本小生は雑誌を買わないから、気になる記事がある時は立ち読みに決めているからで非常に珍しい事なのです。
 今回気になったタイトルは「小澤征爾と、音楽について話をする」(村上春樹
 小澤征爾×村上春樹、60頁にわたる2人の対談で、これが実に面白かった!
 私のブログ周辺の人たちは読まれた方が良いと感じるので、この場で内容については触れないようにしますが、影響の無い範囲内で記すなら、対談はサイトウキネンオーケストラのニューヨーク公演の少し前、昨年11月に神奈川県大磯町の村上春樹邸でテープ取材形式で録音され、村上氏により編集された。
 2人はレコードを聴きながら音楽について語り合っている。
 主なテーマは「ベートーヴェンのピアノ協奏曲3番」について、カラヤンバーンスタインがグールド‥が登場する。
 我慢してこれ以上は書きませんが、小澤征爾から、つまり言葉の達人とはいえない音楽家だから多少無骨な会話ではあるけれど、人としての心が、まるで音楽が言葉に転調したかのように本音を引き出すことに成功し、いま何故小澤なのかと訴えかけてくるのだから、村上春樹は侮れないなと思った。
 副題に「一日目」とあるので、まだまだ先がありそうで楽しみですが、7月発行の夏版に掲載が継続するのか?いずれにしても近い将来、単行本として発表されるのだろうと感じられる。
 
 @紛れも無く「音楽の話」ですが取材した村上氏に敬意を表したく、書庫は「文学の話」に所属とする。