文学

数年ぶりの読書 村上春樹

文字恐怖症が原因?何年ものあいだ読書ができずにいました。 正確にはリズミカルな詩であるなら、何度か朗読を求められたり、他人の作った真面目な原稿を読むことはあった。舞台MCに関しては原稿は作らずテーマだけノートに殴り書きして感情にまかせることが…

本の処分

本を読むことが苦手になってから数年経過。 頁を捲ると象形文字のように感じられることがある。 ブロ友との飲み会でCDを配り続け(たぶん計数百枚)今考えればDユニオンに売りにいったらそこそこの金額になったように思うけれど、貧困ながらせこい生き方はし…

たんぽぽ

市ヶ谷から鎌倉の病院に移り約2週間おきに主治医と話して処方箋を頂だいすることになったのですが、その医師が5月半ばに開業する旨を聞き(場所は藤沢)遠くはないが、これでまた市役所に届けと領収書提出の義務が発生することになる。 しかし睡眠導入剤やい…

間違った言葉とカプリッチョと古本

休職期間が長くなるにつれて社会との繋がりを絶ちたい気持ちが強くなってきた。 しかも4月末くらいから殆ど会話していなく、同居人とは普通にやりとりしているが、あとは医者と鰻屋と寿司屋と、それから宅配便が届いたときの「ありがとうございます。」だけ…

早起き

睡眠時に服用しているお薬の関係でやたら目覚めがすっきりしている。今朝は4時半に起床。昨晩ダウントンアビーを見ているにもかかわらずだから結果短時間しか寝ていないことになる。 その為か日常のどこかで異常な睡魔におそわれ、昨夜Eテレでのサロネンの演…

名曲のたのしみ モーツァルト

注文していた遠近両用眼鏡が完成した。 かけてみて感じたのは、つい数秒前までもの凄く不自由な生活をしていたのだな。それとわりと似合う。 元々僕は遠くの物が良く見える体質で周囲からは「老眼が早く来るよ」と言われ続けていた。 今回の検査で判明した視…

マゼールとサドとアリストテレスとグリモーと俺

マゼールの追悼企画で色々な音源が聴ける。 普段関心のないニューヨークPにしても様々な演奏会録音が取り上げられていて幾つかCDRに収めてみたけれど、コロの演奏会から1ヶ月、まだ完全な社会復帰ができない状況とBGM程度の日常。 悲しいかな手帳を開けば、…

本を拾った。

音楽から受ける影響は大きく、先日の演奏会以降なにも聴けない状態が続いている。 CDやオーディオ等はお宝以外は全て手放しても生活上問題がないと思う。 0円と言う訳にはいかないけれど、買いたい人がいるのなら相談に応じます。 特にローサーのスピーカー…

本と文房具を買った

仕事上欠かせないアイテムが筆記用具。 学生時代からシャーペンが苦手でもっぱら鉛筆を使い続けている。 歴代の鉛筆は三菱→トンボ→ファイバーカステルという展開でしたが、数年前からステッドラーを愛用している。 その中でも「STAEDTLER Mars Lumograph」が…

言葉は音楽

なんでも鑑定団を見ていたらラグーザ玉の油彩画が出てきた。依頼者は義父の遺品という絵画を前に「本物なら売り払い結婚式の費用にあてたい」と言葉にしていて、正確な鑑定額は覚えていないけれど、列席者からの祝儀を補てんするとしたら充分すぎる内容だっ…

花見

気候穏やか、多くの人が鎌倉を訪れる。 桜の緑が目立たない微妙な季節に、比企が谷妙本寺の海棠が満開になる。 一仕事終えてから毎年の恒例行事は花見。珍しく一眼レフ片手に出掛けてみた。 手前はソメイヨシノ。本殿手前の濃い桃色が海棠。右上は山桜。 近…

ラシーヌ悲劇「フェードル」シェロー演出 講演会

≪主催早稲田大学演劇博物館「卓越した大学院拠点形成プログラム」共催早稲田大学演劇映像学連携研究拠点・京都造形芸術大学(舞台芸術の創造・受容の為の領域横断的・実践的研究拠点)・日仏演劇協会・ジル・ドゥクレール(Gilles Declercq)パリ=新ソルボ…

ランチはお寿司屋。

友人が遠方から遊びに来てくださった。 市内のまず観光客がいない特殊な場所を散策しながら音楽と文学と歴史談義で、なんとなく話の流れからランチは近所のお寿司屋さん。文学に縁のあるお店。扉を開けたらカウンターは埋まっていた。 「おじゃまいたします…

月蝕書簡と冬の記憶

1月7日(火)なにげなく入った藤沢の古本屋。 ≪寺山修二未発表歌集「月蝕書簡」≫田中未知編岩波書店 著者が他界し25年経過した2008年に発売されたみたいだけれど不覚にも存在すら知らなかった。 世の中大半の寺山ファンは舞台や映画或いはエッセイを含むあの…

「ドライブ・マイ・カー」と「厚木からの長い道のり」と「閉じる目」

「考える人」と「文芸春秋」を購入しました。 村上春樹氏著の新作の短編「ドライブ・マイ・カー」と「厚木からの長い道のり」を読んでみた。 「ドライブ・マイ・カー」には〈女のいない男たち〉というサブタイトルが付いている。これは文芸春秋。 文体はいわ…

Ten Selected Love Stories

読まないままほったらかしていた村上春樹氏の「恋しくて」を読んだ。 10の短編で構成されていて、そのうち9つが翻訳もの。最後の1つが本人オリジナルで「恋するザムザ」というタイトル。その「恋するザムザ」なのですが、うーん!つまらなかった(笑) ザム…

名曲のたのしみ 吉田秀和 第1巻 ピアニストききくらべ

仕事帰りに、買いたいものもないだろうけれど掘り出し物でもあればと藤沢タワーレコードに寄ってみた。 ここは都内と違って極端に欲しいCDが少なくて、特に最近はジャズが徐々に勢力を広げてきていて、クラシックなんか一列のコーナーしかないのだからとて…

ドッペルゲンガー

Dietrich Fischer-Dieskau "Der Doppelg辰nger" Schubert たまたまシューベルト「白鳥の歌」から数曲を聴きにいくので、「永遠の故郷・夕映」を読み返していて、ふと吉田秀和先生が他界して一年が経過することに気がついた。 ↑の歌はディースカウ。本当はプ…

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年(村上春樹)読書感想文

「3年ぶりの長編小説」となにかの宣伝をみて、ブログを始めたのが「1Q84」を読んだくらいだったから、あれから軽く1000日以上は経過したのだなと思った。 「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」という不可解であるけれど村上さんらしいタイ…

おばけトンネル

先日レンタカーを運転しながら鎌倉に帰る途中、小坪のトンネルを通過した。 このトンネルは昔から心霊現象が起こるという噂があって有名になってしまった。 小坪=トンネル=心霊現象なのだから、ある意味不幸な地域のような気がする。 何か感じる人もいるの…

音楽を心の友と

レコード芸術のサンプリングCDに、宮本文昭さん指揮東京シティフィルのモーツァルト「ティベルティメント」1~3楽章全部が入っていて見事な演奏。 僕にはまだ、身体を揺らしながらオーボエを吹く印象が強くて指揮姿を見たことが無いけれど、ホール入口で…

文化の隙間で知識を得る。

中村勘三郎さんが他界した。 以前銀座のホテルから仕事を頂いていた時期がありまして、用事が済んだあとぶらっと歌舞伎座に立ち寄り、一演目だけ廉価な天井桟敷で鑑賞したことが何度かあって、最も印象に残っている役者の一人が勘三郎さんだった。(正確には…

イノック・アーデン

数日前のこと、アンプのスイッチを入れたら奇怪な音がして、右側のスピーカーから音が出なくなってしまった。 たぶんヒューズが飛んだのかと思うのですが、この故障は人生二度目の経験で、最初は随分昔の話だけれどマランツのレシーバーを使用していた時で、…

もう死んでいる。

マイブームの「グールド・モーツァルト全集」を聴きながら良い音とはなんだろう?なんて考えていた。 「あんたはどう思う?」とグールドに話しかけてみると、「ウウウ~1階席の真中辺りで妥協したらいい。ア~ウ」と返してきたような気がした。 先日スクラ…

ノーベル賞候補

前回に続いて村上春樹ネタで書きます。 というのも、昨日のニュースで氏がアメリカの雑誌かなんかでノーベル賞候補だと話題になっているそうだ。 でも何年も前から同じようなことを言われ続けていて、今更候補と発表されても驚くほどのことじゃない。 それに…

「レコード芸術」 追悼特集 吉田秀和

「レコード芸術」7月号が、追悼特集吉田秀和だったので購入した。 しかも死の前日に編集部が受け取ったという直筆遺稿完全掲載である。 僕は「レコード芸術」があまり好きではない。 正確には、「之を楽しむ者に如かず」の箇所だけ毎回立ち読みをしていた。…

「永遠の故郷」CD版

ヤルヴィの演奏会で社会復帰できたような気がしていたのですが、どうしても文章が書けない。 数回ブログにアップしたのですが嫌な文章に思えて、その度に削除を繰り返す。 自室での音楽はモーツァルトが中心で、ベートーヴェンはまだ気が重く、バッハは悲し…

最近読んだ本と観たテレビ。

深夜と申しますか朝に寝て昼過ぎに起床し、ブランチはベーコンエッグとクロワッサン&ケニア珈琲。 請求書を書く。今日の仕事は終わった。 ポストまで歩きながら、私ほど仕事をしていない人間が他に誰かいるのだろうか、などと青い空を見上げながら考える。…

静かな日曜日、仕事無し、鶯の囀りで目覚める。

来月21日に各地で日食が観測されるが、金環日食は珍しく1987年以来だそうである。 その前々日神奈川県内某所でそれをサヴテーマとした小さなイベントがあって、そこでお話をしてほしいとの依頼があった。 勿論専門的な知識なんて何も無い。それでもイ…

星月夜

今年に入り最初に読んだ小説は、伊集院静「星月夜」 伊集院先生初の推理小説と宣伝文を読み年末に購入した。 確かにこの本は推理小説の分野に入るのでしょうが、一般的なそれとは違って唐突で奇抜なストーリー展開はなく、怒りや哀しみなど身近な人であって…