最近読んだ本と観たテレビ。

 深夜と申しますか朝に寝て昼過ぎに起床し、ブランチはベーコンエッグとクロワッサン&ケニア珈琲。
 請求書を書く。今日の仕事は終わった。
 ポストまで歩きながら、私ほど仕事をしていない人間が他に誰かいるのだろうか、などと青い空を見上げながら考える。昨日は寒く、今日は暑い。
 「徹子の部屋」のゲストは伊集院静氏で楽しみにしていた。先日某番組でキレて途中で番組放棄したらしいのですが、残念ながら観ていなかったから他人の書き込みだけでは状況が把握できないけれど、たぶん知性の欠落した女子アナが原因だろうぐらいは想像できる。
 黒柳徹子さんの応対に謙虚にそして誠実に言葉を選びながら受け答えされていらした。
 お話の内容は本に書かれていることばかりで、もう少し伊集院節を引き出せないものかストレスを感じたけれど、ベストセラー作家といっても視聴者の大半は読まれていないだろうし、午後のひと時の程の良い社会発信が番組の趣旨、それに人生の先輩にあたる黒柳さんに接する氏の立ち居振る舞いは紳士そのものだった。
 私は本を読む時にあとがきによくあるような、他者の推薦文みたいなものは関心が無いのだけれど、とある文庫本に石田衣良さんの解説が書かれていて読んでみたら面白かった。
 石田さんが「眠れぬ真珠」を出版したころに、ある文学賞のパーティで「石田君、あの小説で書いていたスペインの作曲家だが、あれはどういう人なんだ。」と伊集院さんが声をかけてきた。
 当時石田さんは音楽を小説の小道具にする手法がムーブメントだった。その音楽はフェデリコ・モンポウなのですが、後日別のパーティの席でダビングしたCDを「これがこの前話した作曲家のです。」と伊集院さんにプレゼントされた。(知らない作曲家だ。)
 この先が伊集院静氏だなと関心を持ったのですが、数週間後に編集者経由で石田さんに「伊集院さんがお礼をしたいといっている。ついては、スーツを一着あつらえるのと、銀座で一晩飲むのと、どっちがいいだろうか。」と連絡が入った。
 それは後日、晩秋の銀座で美味しい刺身と焼魚アフター高級クラブという形で披露されることになった。
 こういう文章を読むといつもの癖で、「私だったら・・」と考えないではいられないけれど、やっぱり銀座だろうなと思う。
 しかし文章の結びに石田さんは「今思うとお酒じゃなくてスーツにすればよかったかな。」次の世代の作家にもう一つの伊集院伝説が語れたと悔しがる。
 そんなことから日曜日に「らららクラシック」を初めて観てみた。
 外山雄三氏がゲストで興味深い話があって面白かったのだけれど、だいたい音楽は演奏会の断片ばかりですから高まる意識が持続しない。これが気軽にクラシックを感じてもらいたい局の考えとは疑問である。
 昔から「気軽に感じてもらう」のような話は存在していたと思うのですが、本当に好きになる人はどのような状況でも聴き続けるはずなのです。吉田先生が空襲の前に庭に穴を掘り「フォレ」のレコード埋めたように。
 番組で石田さんは白いスーツにショッキングピンクのポケットチーフ姿でメイクも白い。専門のアーティストがコーディネイトされたのでしょうが、困った事に女性的な世界に誘われる。
 つまり、やっぱりスーツにしたほうが良かったのではないでしょうか。
 
 天気も良いしこれから町に出てみます。
 気になる本が一冊ある。鎌倉駅のキオスクにも置かれているのですが、「江ノ島電鉄殺人事件」西村京太郎作。個人的に<読んではいけない作家リスト>の中に入るのですが、気になる・・
 そういえば昨日買った本がありまして、この写真がそれ。
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 NHKの「100年インタヴュー」なる番組が土台になっているそうですが、1200円で平積みになっていたから中身を見ないで買ってきた。開いて吃驚したのは字がデカイ。しかも難しくもない漢字にカナがある。例えば「僕」に「ボク」とか「監督」に「カントク」ですから、小学校の図書室にある「偉人伝エジソン」みたいな印象で、普段買わないPHP出版だと後から気がついて、ああ無駄な出費をしたかな。とりあえず読んでみた。あっという間に読破。  内容は一概に子供向きとはいえないから、あのカナは誰に向かれてのものなのか不可思議である。
 これも気軽に音楽を感じてもらう要素の一つだとしたら、音楽「オンガク」や本「ホン」て何「ナニ」?
 
 それからBSを観れる環境にしようか悩んでいましたが、無い生活もそれなりに有りかもしれない。