数年ぶりの読書 村上春樹

 文字恐怖症が原因?何年ものあいだ読書ができずにいました。
 正確にはリズミカルな詩であるなら、何度か朗読を求められたり、他人の作った真面目な原稿を読むことはあった。舞台MCに関しては原稿は作らずテーマだけノートに殴り書きして感情にまかせることが大半。読む作業は真実と距離を生じさせる。
僕はイデアに導かれる。何度失敗を繰り返しても諦めない。(完全な成功は一度もない。)
イデアとは観念。今回読んだ本には ≪でもすべての観念がイデアではない。例えば愛そのものはイデアではないかもしれない。しかし愛を成り立たせているものは間違いなくイデアだ。≫
誰もが無防備に忘却の川を渡る。疑問を持たずに。僕はその場の感情を素直に話したいだけ。その難しさ。 
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 先日大量に本を売った。「騎士団長殺し」も古書店の主が紐に縛りかけたので「それはまだ読んでいないから。」・・「ああ、すいません。」
 購入して2年数ヶ月そのまま。読む気力もなかったけれど、広くなった部屋に500頁を超える分厚い本の上下巻がやけに目立ち「読んでみよう。」と思った。(結果2日で読破)村上さんの文章は読みやすく、悩みの文字恐怖とは別の次元の書物ではないかしらん。それでも面白かった。
 いまさらネタバレもないでしょうが「騎士団長殺し」のタイトルから「ドン・ジョバンニ」かなと想像していたら正解だった。同氏の以前の作品で「大公」やら「シンフォニエッタ」のCDが売れたけれど(ベルマンのリストもね)オペラはやはり売れないみたい。ちなみにショルティの「薔薇の騎士」のレコードが小説の中で何度も鳴らされる。
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 ちょっと草臥れました。
 続きは?