エアコンが暖房になってしまう。 ⑳

 音楽無し生活、3週間が経過しました。
 漸く何か聴こうという気分になり取り出したレコードはバルトーク中国の不思議な役人
 面白く鑑賞できましたが、なんと部屋のエアコンが何故か強烈な暖房になってしまう。
 我家は3部屋ありまして居間と寝室のエアコンは正常に機能しているのですが、こんな時期に書斎のがぶっ壊れてしまったのですから最悪である。
 ただでさえ湿度の高い山際の谷戸で、涼しげに鳥や虫の鳴き声が聞こえてきますが実情はひたすら暑いだけですから、世間の節電の呼びかけ等どうでもいい気分になってくる。
 「気が狂う、真夏に暖房。売れないナレーターの衰弱死」なんて記事がスポーツ新聞の見出しになるかもしれない。・・部屋は40度以上、バルトークのレコードが回転し続けていた。・・・
 仕方が無い、扇風機を近くに持ってきて風の音が気にならないくらいにデカイ音でバルトークを掛けました。
 上の階の住人は引っ越してしまい空家状態ですから音量なんか気にしないでも大丈夫である。
 しかし「中国の不思議な役人」は暑さが増すように感じられる濃さがあるから、夏には些か厳しい音楽かもしれない。
 これでまた音楽に対して心を閉ざす日々が続きそうな予感がする。
 気にしない本を読めばいいのです。
 
 さっきNHKのニュースを見ていたらバイオリン奏者の樫本大進のインタヴューがあった。
 ベルリンでチャリティー演奏会をしたようでアルゲリッチマイスキーなんかとシューマンをやっていましたが凄い迫力でびっくりした。
 アルゲリッチが連弾で「赤とんぼ」を演奏している情景も映し出されていましたが、外国人が日本語を話しているみたいな「赤とんぼ」だった。