安売り演奏会と執念
来日中のソプラノ歌手ゲオルギューのガラコンサート初日が洒落にもなりませんがガラガラだったそうです。
ステージに登場した本人が一番驚いたみたいで、お客さんを前の方に呼び寄せたようですが、そういう場合はホール側の人たちは「ご自分の席でご鑑賞ください。」とか注意するのかな。
それで次は16日の日曜日で、流石に主催者も慌てたのか、イープラスで安売りを始めていて当初S席25,000円が10,000円と半値以下なのですから驚いてしまった。
昨年ロイヤルオペラの「トラヴィアータ」をキャンセルして代役が最悪だった影響なのか、5月の日本公演を原発理由で延期にしたことが関係しているのか、個人的には時期が悪かったとしか考えられないのは、ボローニャとバイエルンの公演があって、グルベローヴァがリサイタルしていて、ウィーンフィル、ゲルネ、ランラン、キーシンも来ているのに25,000円も出して(グルベローヴァよりも高い)ゲオルギューを態々聴きに行く理由も無い。
イープラスによればS席10,000円が◎になっているから、まだ沢山チケットが残っている。
安売りは否定しないけれど仕掛けるのが遅いような気がするのは、「大勢の前でなければ歌わない。」とかゲオルギューが急に文句でも言ったのかな。
気になるのは最初から正規の金額で購入していた人たちに差額の払い戻しが有るのか無いのかで、自分が聴きに行くわけでもないからどうでもいいが、もし買っていたとしたら絶対に問い合わせするだろう。
しかし、何かがおかしい気がする。
アルゲリッチが体調不良で中止。
世田谷や横浜からも多量の放射性物質が計測された。
もしかしたら音楽だけでなく社会の歯車が狂いだしたような奇妙な不安を感じてしまう。
もう慌てて観る必要も感じないが。
ただ小澤のドキュメンタリー「執念」は見た。
ナレーターは役所広司さんだった。
とても大変なコンディションでオペラ製作されていた事実を知った。
参考までに彼方此方の書き込みを読んでみて、だいたいの人たちが命がけの生き様に感銘を受けた様子で、私も同じような感想なのだけれど、なんというか、引退する時期なのではないかと初めて思った。