相京利枝さんのリサイタル 10月30日
相京利枝さんのリサイタル聴いてきました。ピアノ伴奏清水良枝さん。
10月30日19時~杉並公会堂小ホール。
時々舞台でご一緒させていただいてきたピアニストの清水さんが
「聴きに来る?」「聴きたいです。」
既に前回のブログで私は大きな間違いをしていて曖昧な表現で文章を訂正したのですが、相京さんは国立音大を卒業され現在は二期会会員、また日本演奏連盟会員のソプラノ歌手でした。
動画を観ながらコブシの利かせかたから完全に演歌歌手だと私は思い込んでいて、コンサート終演後に清水さんと「クラシック知らない演歌の人って言ってたじゃない。」「だから国立出てるって言ったじゃん。」とか暫し言い合いになり、そこで相京さんが「そのお話されたのは、舞台の本番前だったのでしょう。」と優しく声をかけてくださり、「確かに本番前でした・・・」兎に角謝罪し文章訂正を約束した。
コンサートのプログラムです。
第一部 『美しき日本をうたう・秋』
「秋風よ」 作詞・堀内幸枝 作曲・中田喜直
「紅殻とんぼ」 作詞・野口雨情 作曲・山田耕筰
「宵待草」 作詞・竹久夢二 作曲・多 忠亮
「落葉松」 作詞・野上 彰 作曲・小林秀雄
休憩時間20分
第二部 『慈炎華』なんと16曲 編曲・関戸道也(このアレンジャー関戸さんは相京さんのご主人。ご挨拶させていただきましたが、笑顔が印象的な穏やかな人柄で、「慈炎華」のユニークな発想は関戸さんの提唱。)
記憶の限り紹介いたしますが、なにせ初めて聴いたので、以下間違いだったらごめんなさい。
③「舟唄」 モーツァルト「交響曲40番」第1楽章から始まり途中から歌詞でお伝えするなら「沖のカモメェ~」のところからベートーヴェン「月光」になり、40番がリフレインし終了する。このアレンジを聴いた八代亜紀さんが自分のより良いと思ったそうです。
以上が後半のプログラムでした。
たぶん曲の説明は間違いないと思う。
しかし、書きながら自分でなにをしているのか意味が解らなくなってくる。
相京さんは「慈炎華」の時だけマイクを使われていた。
「悲しき口笛」や「みだれ髪」のように個人的に知らない場合、ピアノの音だけが聞こえてしまうのですが、周囲のお客さんの反応を見ていると年配の方々が楽しそうに舞台を見つめているから、美空ひばり世代の人達には懐かしく、もしかしたら伴奏があんまり耳に入ってこないのかもしれない。
事実お客様は年配の人が多く、明らかに歌曲ではなく慈炎華で盛り上がった。
「慈炎華」は音楽のカリカチュアで、本来は戯画と表現されて社会風刺等を目的にしていたのでしょうが、ここでは誰もが聞いたことがあるクラシックが自ら流行歌に歩み寄り、世間では格式があるように誤解されているクラシックだって流行歌と同じ音符の連なりにしかすぎないと気がつかせてくれる。
またそれ以上に有名な旋律として世界に浸透し、現在まで残っているクラシックは随分と俗っぽい音楽なのかもしれないなと感じた。
俗とは世間一般に行われている「ならわし」のようなものなのだろう。
つまり流行歌とクラシックが普段着のまま互いに冗談を交わしながら握手した。
高級なワインではなく、ホッピーで乾杯。
魚はあぶったイカでいい。
面白かったです。
今回の売り上げの一部は被災地義捐金として寄付された。
12月23日に幕張のホテル・ザ・マンハッタンで相京さんのクリスマスディナーショウ。
19年続けてこのホテルでショウされているそうで継続は力なり。
今回は伴奏者としてピアニスト清水さんも出演されるとのこと。
慈炎華の新曲があるらしいです。
お疲れ様でした!