「凄すぎる音楽」第1弾 アレキサンドル・グラツキー「カルーソー」を歌う。

 ロシア人の歌手アレキサンドル・グラツキーをご存じでしょうか。
 ペレストロイカの時代だったと思うがシンガーソングライターとして注目を浴び、時の人として紅白歌合戦にも一度出場した記憶があるのですが、心惹かれCDを購入した。部屋のどこかにあるはず。
 今どうしているのかと気になり調べていたらこの動画に巡り合った。
 曲はイタリーの有名な「カルーソー」である。
 CDには「誰も寝てはならぬ」や「人知れぬ涙」なども収録されていて、いったいこの人はなにものだと興味がわいた。オペラ歌手ではない。
 今回動画を幾つか観てまず驚いたことは、もの凄く太っていたから最初は別人かと思ってしまい、それでも以前と同じように歌えるから「ああ、グラツキーだ。」と気がついたのです。
 タイトルの「凄すぎる音楽」はクラシックに限定することを避け、凄ければなんでもいいことにする。
 伴奏の指揮はなんと白いタキシードに勲章を付けた巨匠エフゲニー・スヴェトラーノフで、かなり本気に指揮をしている。
 オーケストラはどこだろうか?
 スヴェトラーノフだからロシア国立だろうか。
 サヴァティー二が同曲を歌えばチョイ悪オヤジのイタリア人そのままですが、グラツキーとスヴェトラーノフのコンビは攻撃的で、メロディアスな音楽なのに肉食的でショスタコーヴィチと同じ国の人なのだなと気がつかされる。
 トナカイを食べながらウォッカをストレートの印象です。
 世界は広い、様々な人種が本気で前進し続ける。
 この「カルーソー」は、まさに重戦車のよう。
 祖国に畏敬の念を持つ、戦う労働者の姿である。