レコード・4 ソビエト社会主義共和国連邦国歌「祖国は我らのために」

 
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 夕方本屋でレコード芸術を立ち読みしてきました。
 立ち読みっていいましても吉田秀和先生の記事だけなのですが、今回はフィッシャーとリヒテルSACDについて書かれていたから、先生にしては珍しい新しい機械での鑑賞だったみたい。
 内容は、数十年前に聴いた同じ演奏録音と比べているのですが、「上手に皮の剥けた果物を口に入れたみたいな新鮮な味がする。」とSACDを評価されていた。
 私は機械が発売されてから数回電気屋で聴き比べをしていて、良い音だとは感じられたけれど、革命的な変化とまで脳が覚醒しなかったので、慌てて買う必要は無いと判断していた。
 その気持ちは今も変わらないでいる。
 レコードは池袋の中古店で購入した「ソビエト連邦国歌」である。
 30センチのレコードに数分の国歌だけが刻まれていて、表面はオケ&合唱で、裏面はオケのみの演奏である。
 詳しい情報がジャケットに書かれていないので説明できないのですが、ブランドは「メロディア」と記されていた。
 当たり前でしょうが素晴らしい演奏で、しかも国歌に相応しい堂々とした迫力。
 もしかしたらオリンピックなどで使用されていた音源はこれかもしれない。
 その勢いと熱意、戦う労働者の魂が感じられる気分で、油断をしていると思わず洗脳されそうになる。
 レコードの前に並べたのはサンタクロースのマトリューシカである。
 赤いロシアの人形ですから色彩的に合うような気がして並べてみました。
 何故このレコードを買ったのか記憶が定かでないが、これだけ買ってくるはずもないから遊び半分だったのかもしれない。
 SACDなら美しい果実のような新鮮さを表現できるのでしょうが、ヴォリュームを大きくして針がレコードを削るようにブツブツとしたノイズがやってくる時に意識が高揚してくる。
 
 レコードの原則、個人的なものですが。
 ☆ 美しくなければならない。(しかし綺麗である必要はない。)
 ☆ 信念が反映されていなければならない。
 ☆ 協調性が反映されていなければならない。
 ☆ 時代性を感じられなくてはならない。
 ☆ 音質を気にしてはならない。
 ☆ 俗であってはならない。
 ☆ そして個人的には、金額が安くなくては買えない。