苦い一杯
仕事帰り藤沢駅に出て、バス乗り場に直行するも鎌倉行きの終バスが行ってしまったばかり。
日曜日のバスが早く終わることを忘れていた。
仕方がないからタクシーに乗り、運転手さんに近所のコンビニの名前を告げたら、「ああ、昨日強盗が入ったコンビニですね。」なんて言う。
私 「なにそれ?」
運転手 「深夜でお客がいないタイミングだったみたいで、22万円奪われたらしいですよ。」
私 「・・・・」
自宅近辺は静かな場所というか、深夜なんか無音になるくらいで、ちょいと自販機や回覧板程度では鍵を掛けないで大丈夫な感じの場所だけれど、これからは気をつけないといけないのかな。
しかし、22万円とは生々しい金額だな。
何日か仕事頑張れば直ぐ手に入りそうだけれど、家賃と年金と保険と光熱費払ったらあんまり残らないだろうし、でも自由に使えるなら、銀座でお寿司食べてからオペラ観にいって、その日は豪華なホテルに宿泊し舞台の余韻に浸るだろうな。
庶民感覚の実にくだらない妄想である。
運転手 「1970円です。」
私 千円札を二枚出しながら「領収書ください。」
運転手 「はい、領収書と30円ね。」
私 「お世話様です。」
運転手 「ありがとうございました。お忘れ物ないように。」
そのままコンビニに入ってどうでもいい買い物。
コンビニの店員 「410円です。」
私 レシートを受け取りながら「強盗って本当?」
店員 「はい・・」
私は暗闇の中自宅に向かう。
曇った空を見上げながら「確定申告しなければ。」と思った。
テーマは珈琲でした。
仕事関係のメール返信書きながら、底が見えないくらい濃く淹れたトラジャ・カロシ。
そういえば今朝、今年初めてのウグイスが鳴いていた。