2台ピアノの演奏会

 
 2台ピアノによるデュオリサイタル 10月19日(金) 19時~ ルーテル市ヶ谷 
 ピアノ 武正 久美子 宇都宮 三花 ナビゲーター 堀内 淳
 
 バッハ 編曲マイラ・ヘス 主よ人の望みの喜びよ
 モーツァルト 2台ピアノのためのソナタ ニ長調 作品448
 ラヴェル ラ・ヴァルス
 休憩時間
 三善晃 唱歌の四季 (朧月夜・茶摘・紅葉・雪・夕焼け小焼け)
 アレンスキー 組曲第2番「シルエット」 作品23 (学者・コケット・道化師・夢見る人・バレリーナ
 アンコール
 バッハ 編曲マイラ・ヘス 主よ人の望みの喜びよ
 
 週末のお忙しいところ、お越しいただいたお客様には心から感謝申し上げます。
 どうにか終了しました。
 自分が出た舞台ですから感想も何も書く立場にありませんが、お客様の反応を直接感じることができた貴重な時間でした。
 僕は以前から音楽会に司会が入るスタイルを好まず、ただ音楽があれば良いと感じていました。
 というのも、音楽を聴く時と言葉を聴く場合とでは脳の受け止め方が違うような気がしていたからで、事実音楽と言葉が同等に扱われる作品が少ない理由でもあると思うのです。
 ちょっと考えても、「兵士の物語」、「動物の謝肉祭」、「青少年の為の管弦楽入門」程度しか思い浮かばないし、旋律のあるオペラや歌曲は音楽だからその範疇には入らない。
 それでも時々僕の下手くそな語りを求めてくださる優しい音楽家がいらっしゃって、いつだって「やらせていただきます!」と答えてきましたし、悩んで一歩踏み出さずにいるのなら行動してたぶん正解なのです。
 つまり「石橋を叩いて渡る」も理解できるけれど、「危ない橋を渡ってみる」のも悪くはないというか、逆に面白かったりするのは、遊園地のアトラクションに似ていて非現実的な体験をしてみることで新しい自分に遭遇できたりするものだと気がついた。
 だから最近は、音楽に語りが寄り添える方法もあるのかもしれないと考えるようになったと申しますか、そう決めた。ただ決めた以上必ず期限とセットにする。当たり前だけれど、そうしなければ開演のベルは鳴らない。
 今回はまだ寒い時期で熱燗だったから1月かな、ピアニストの三花さんと飲んでいた時に「いかがですか?」と提案されて「勿論大丈夫。」と即決したのでした。上手くできる根拠なんてない。原因なんて後から決めればいいといつだって思う。
 朗読の場合は原稿を読む作業が大切ですが、ナビゲーターとして曲や時代の背景を説明する場合は原稿を作ってはいけないと考えていて、仮に原稿丸暗記でもしようものなら語る作業が疎かになり予め文章化された国語的な言語だけが発信され聴き手の心に伝わりづらいものになってしまう。
 言葉の引き出しを幾つか作り、どの瞬間にどの引き出しを引くかは、恐ろしいことに半分以上は舞台上(その場)で考えているのですから賭けみたいなもので、それでもハプニングがあったとして慌てた自分を見られているほうが、今が伝わり生々しくて面白いのではないでしょうか。つまり完璧なものはつまらない。
 それで、今回の自分に満足できているかというと、満足している訳がない。
 何度やっても上手くいかない・・悔し~い!
 でもテレビ見ながら感じたのですが、特に民放の女子アナに言いたいのはナウが無ければただのアンサー。
 金曜夜の舞台で、そのあと土日月と司会や打ち合わせが続いていたので過去はリセットするしか方法がないですし、その度に新しい仕事に集中していましたが、翌日がオフだったとしたら猫と戯れながら朝から落ち込んでいたと思います。
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 当日17時30分頃、リハーサルでアレンスキーの「バレリーナ」を演奏する三花さんと久美子さん。
 しっかりした結果を出すのだから、彼女たちは素晴らしい。
 
 演奏会の前々日にフェドセーエフのもの凄い演奏を聴いてしまって、「これは大変、お客様からお金を戴いているのだからどうにかしなければ・・」と暫し動揺した。たぶん3分くらい。
 終演後アレンスキー協会の人と名刺交換。なにげなく協会にメールしたことで会員の人が来てくださったことに恐縮した。
 そういえば聴きに来ていらしたジャズピアニストの人が、僕の語りを面白がってくれていたそうで、原稿を暗記しない半分即興みたいに喋っていたことと関係あるのかな?と興味深い。
 
 舞台から知り合いを探したのですが、HaさんとLoさんは前のほうにいたから直ぐに発見。「モーツァルトが・・」とかトークしながら、さてはアレンスキーが楽しみとか言いながらピアニストを見に来たな!と思った。
 後の方だったそうでTさんは見つからず。
 
 ブログ関係の人だけイニシャル使用しましが、他にも多くの知りあいが来てくださいました。
 個人情報の問題もありますし、お名前はあえて割愛させていただきます。
 ご来場ありがとうございました。