ミニ交換会

 土曜日にHコウさんとFジョンさんにお会いしました。
 御茶ノ水のいつもの中古CDショップでの約束、神保町のボンディでカレーを食べて、神田伯剌西爾仏蘭西ブレンドという展開で時間を過しました。(Hコウさん、ご馳走様でした。)
 実情として、Fジョンさんの希望で「マックか吉野家で食事になりそうである。」との連絡がきたときは、仕事(厚木)のあとにワザワザ御茶ノ水まで出かけて男3人で牛丼というのに若干の抵抗があって、「せめて美味しいカレーでも食べて、アフター喫茶店にしませんか?」と提案させていただいたのでした。
 
 
 喫茶「神田伯剌西爾」で持参したもう聴かないCDのミニ交換会が行われました。
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 3人がそれぞれ6枚程度持ち寄った。
 苦いコーヒーの効果もあり混乱しないでCDを選ぶことができたのもミニ交換会だからで、先日の6人酔っ払い状態で何枚出てくるのかわからない場合とは異なり静かな時間が流れていた。
 
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 これが僕が入手したCDである。右上の青がカラヤン50年代のブラームス、その下の帽子の紳士はプーランク(最初ジャズかと思った)、手前右がランパルのハチャトリアン、ハーンのメンデルスゾーンショスタコーヴィッチ、名前が覚えられない東洋美女のギター、ショスタコーヴィッチのチェロソナタ、ハーゲン四重奏団のベートーヴェン
 左上の分厚い箱は、約束前に新宿のディスクユニオンで自分のために購入したアーノンクールの「クリスマスオラトリオ」である。
 そういえばグルグル用CDの中にFさん持参した仲道郁代さんがあったが、僕が持ってこなかったということは、Hコウさんが持っていかれたのだなとわかりやすい。
 翌日、ハーンを聴いたら、あまりの凄い演奏に吃驚してしまい、「どうして手放したのか不思議です。」とFジョンさんにメールしたら、「なにかが気に入らなかったのです。」と返信されてきて、そりゃそうだろうなと思った。
 でも改めて聴いてみると、なんとなく彼が気に入らなかった「なにか」が解るような気がしてきた。
 そいつはサーカスでも観ているような超絶テクニックの連続で、サーカスといってもピエロや動物の出てくる悲哀に満ちた古き良き時代のそれではなく、テレビで誇大宣伝しているシルクドソレイユ?メディアが一流と言葉にすれば簡単にそうなってしまう脆弱かつ表層的な芸の連なりのようなものが見えてくる。
 はっきり言えばボローニャ歌劇場が超一流になってしまうあの感覚。
 それでもハーンは一流で、指揮のヤノフスキもオスロのオーケストラも負けないくらい素晴らしいのだから、演奏家をフジテレビと対比させては失礼ですし、表現がなんとも難しいけれど、目黒「とんき」か表参道「まい泉」のロースカツに無理やり「ボンディ」のカレーをかけて食べたような気分とでも言ったらいいのかもしれない。
 とか感じながら「いい演奏だな。」と、もう3回も聴いてしまったのだから僕はソニークラシカルの罠に引っ掛ってしまったのかもしれません。だから結果として「Fジョンさん、CDありがとうございます。」
 次に聴いたのは50年代のカラヤン
 「このブラームス協奏曲2番は吉田秀和先生の一押しなのです!」とHコウさんが教えてくれました。
 自分でもその本は読んでいると思うのですが不覚にも全く記憶にない。
 居心地の良い鳴り方だから、なるほど素晴らしい演奏と関心を抱きつつ15分位で眠ってしまい、音楽に関しても中途半端に記憶がない。
 しかしながら薄れゆく意識の中で感じられた雰囲気は、神田で定義付けするならば「やぶ蕎麦」、放送局ならNHK、お習字なら楷書、サントリーホールというより東京文化会館、週刊アサヒというよりは文芸春秋幻冬舎文庫というより岩波文庫・・・・熟睡。
 Hコウさん、後日しっかり聴いてみます。
 ありがとうございました。
 
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 玄関の脇にカマキリがいた。
 寒くなってきているのに元気だな。