町内会費とホットワインとニキーチン

 昨年は大晦日に北海道に行きましたが、今年はこのまま鎌倉で過すことにしました。
 かといって何もイベントも無く、日々不健全なコンディションのまま時間だけが経過していく。
 今日なんか酷いもので、11時に起床して13時頃にミートソースのパスタを食べて、そのまんま昼寝したら17時になってしまい外はもう暗い。何もしないでソファーに腰掛けていたら「キンコン!」と呼び鈴、誰かがきたみたいと玄関を開けたら近所のミンコフスキーに似たオッサンが「町内会費の徴収です。800円の5ヶ月分だから4,000円です。」腹立たしいのはいきなり尋ねてきてこともあろうに「4,000円」とは失礼な話である。だいたいこの手の会費ってなんなのだろう。これまでの人生で恩恵を受けた記憶は一度も無いし、まして公民館を利用したり地域の催物には参加したら負けだと思っているから僕には係わりのない世界。「今日はバイロイトタンホイザーを聴くのだ。町内会費を支払う筋合いはない!」とか言いたかったが、我慢しながらも地域に所属しなければいけない現実を直視し寛容な対応を済ませた。
 
 携帯の写真だと不味そうな液体に見えてしまうのが残念ですが、最近のマイブーム「ホットワイン」である。
 レシピはスーパーの一番安いワインとオレンジジュースと砂糖。それぞれの量とバランスはその日の気分で変えて楽しんでいる。
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 Marc Minkowski at the Mariinsky
 というわけで、↑をクリックするとミンコフスキーが聴ける。適当にyoutube見ていたら遭遇したのですが、ルーブル宮廷なんとかのリュリ等の印象しかなかった巨匠がブルックナーやワグナーを取り上げているなんて知らなかった。動画の途中でなかなか素晴らしいバリトン歌手が出てくる。
 Evgeny Nikitin・・ニキーチン?どこかで聞いたことがある名前だけれど誰だっけ?と暫く考えたら、ナチスのロゴの刺青していてバイロイトのオランダ人役を降ろされたと自分でブログに書いていたと思い出しました。
 カタリーナ・ワグナーがティーレマンに電話して「カギ十字・・知っていた?」「僕知らない。」
 かくして彼は公演の4日前に降板させられた。
 
 その流れでネットで調べてみたら、なんのことはない今年日本の新国立劇場で「オランダ人」歌っている人で、友人が見に行って「良かったよ!」とか教えてくれていたっけ。
 ニキーチンは若い歌手だけれど、もっと若い時の写真が出てきたから貼り付けたくなってしまった。
 若気のなんとかだそうで思想がどうこうではないらしく、世間にはこういうミュージシャン多いと思う。ファッション的な感覚で意味のない自己主張なのでしょう。               
 それで、更にその流れで記憶の糸を手繰り寄せたら自分が馬鹿で嫌になりましたが、なんと僕は去年ニキーチンを聴いていた。それはバイエルン国立歌劇場日本公演「ローエングリン」でのテルラムント役で、ブログを読み返せばこの人の歌に全く満足していなかった過去の自分がいたみたい。
 原発で歌手が代役ばかりのときに誰かの代わりでシュトルックマンが歌うと言い出して、でも結局はニキーチンのテルラムントになったのでした。
 
 今宵タンホイザーモードです。