アヌシー音楽祭と吉田先生第3巻とカフェラテ
演奏会場は教会のようだけれど近代的な作り、大きな窓から高速を走る車体がマエストロ越しに見え、歴史がごっちゃになったような不思議な気分、タルコフスキー「惑星ソラリス」で近未来の道路を走りながら科学者がテレビ電話でやり取りするシーンを思い出した。
実情としてあの撮影は近未来でもなんでもなくて、当時の首都高速赤坂辺りだけれど映画ではそのようには見えない。
ロシアの団員にとって、仏アヌシーはそうとう暑い場所のよう。
皆が汗を流している姿が映し出されているが、マエストロとの共感は笑みとなって昇華する。
慈愛に満ちたシェヘラザード。
先日聴いたルツェルンでのベルリンPO同様に、この演奏が良いとか悪いとかは個々にご判断いただければですが、ラトルのモーツァルトで感じてしまった対立軸と緊張感とは別世界に導かれ、良い意味で最近の不甲斐無い精神的コンディションから救われたような気持ちになった。
それはいつかどこかで聴いたことがあるような懐かしい感覚なのだけれど、音楽ではないかもしれないし、さっきからそれがどうしても思い出せなくて、喉の奥に何かがつっかえているみたい。
つまり僕はこういう音楽が好きということ。
※仕込んでおいた水出しコーヒーでアイス・カフェラテを作ってみようと思いついた。
普段はそのまんま何も入れずに飲んでいるのだけれど、ミルクと合わせたら美味しいだろうなと身体が欲した。
適量が分からないが後からゆっくりコーヒーを注いだらこのようになった。
「名曲のたのしみ、第3巻」と記念撮影。700円位で売れそうだなと独り妄想。
銀座らんぶるに「琥珀の女王」という名前の甘いコーヒーがある。
飲んだことがないので、甘味は砂糖なのか蜂蜜なのか分からない。でも琥珀って木の樹脂が固まったものだからメイプルシロップ入れたらどうなるかなと、半分以上飲んでから気がついて、試してみたら「美味い!」
しかし琥珀というよりは麦茶みたいな色。
「名曲のたのしみ」は、まさに楽しみ。毎回初版本に決めている。先週のラジオ放送は不覚にも録音を失敗してしまったが、友人が全て管理しているから近々CDRで貰うことになっている。
氷がゆっくりと溶け出し人々に潤いとなるような、喜びと安堵。
喉につっかえた記憶はそのままだけれど、手を伸ばせば答えに届きそう。