G. HaumerとMarc Albrecht

  適当にラジオを検索していたらG. Haumerというバリトン歌手の演奏会を発見した。初めての名前だったので脱力しながら聴いてみたのだけれど、太く厚みのあるなかなかの美声だもんだからとても良いと思った。
 プログラムは以下の構成で、リート好きには馴染みの音楽ばかり。
 SCHUMANNDichterliebe, Op. 48 (lectura dramatizada de la montaña mágica). SCHUBERTDer Wanderer an den Mond, D. 870. Der Wegweiser, de Winterreise, D. 919 / 20. SCHUMANNMondnacht, de Liederkreis, Op. 39 nº 5. MENDELSSOHN: Auf Flügeln des Gesanges, Op. 34 nº 2. BRAHMSVier ernste Gesänge, Op. 121. SCHUBERTDer Lindenbaum de Winterreise, D. 911 / 5. J. L. Gómez (recitador), G. Haumer (bar.), J. Drake (p.).
 SCHUMANNDichterliebe,に関しては、悪く言えば無骨な表現でただ歌っているだけの雰囲気なのだけれど、たぶんこの人はダイヤの原石で(まだ削りだされたまま)研磨すれば更に輝きを増すのような気がする。しかも体力がそうとうあるみたいで疲労と無縁なのは元々映画のフランケンシュタインみたいな怪力の持ち主なのかな。なんとなくハンス・ホッターの若いときってこんな感じだったのではないかと想像した。
 普段BRAHMSのリートは趣味に合わないからあまりCDを聴くことはないけれど、何故かいきなり繊細な表現するので、プログラムの中では最も素晴らしいと感じられた。MENDELSSOHN: Auf Flügeln des Gesanges,も好ましい。ただこの曲を聴くとき製薬会社?の昔のCMを思い出してしまう。
 数日前にG. Haumerについて記事にしようと思ったのだけれど、分野こそ異なれどイタリアの世界的名バリトンを実演で聴いてしまったので、濃厚なエスプレッソに対して乱暴に抽出されたサードウェーブ的なドリップ珈琲程度に違いを認識。ちょっと気持ちが遠ざかっていた。
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 先日から健康診断が始まっていて、まず月曜日に歯科医に出かけた。覚悟していたけれど、やっぱり治療に通うように指摘された。だらしないのは自分の責任だが、以前横浜の歯医者の慇懃無礼な対応が原因で大喧嘩したことがある。麻酔薬を頭に刺してやろうかと思った。以来全ての歯科医を拒絶しつづけ15年、虫歯になっていないほうがどうかしている。そいうえば仕事の時にゲストの歯科医から「司会者さん、私も歯科医です。」と言われたことがある。仕方なく笑顔で対応したけれど、僕はこういうときに笑わないでいられる人生を歩んでいきたい。というのも、かつて所属していたプロダクションのトップが歯科医のイベントMCしていたのを気がつかれないように覗いたら「私は歯医者さんではありませんが司会です。夜だけに視界はいまいちですが。いえいえ私のことではありません。」・・・後からワイヤレスマイクで殴ってやろうかと思った。それで僕はその事務所を辞めた。理由は馬鹿げたギャグだけではなく色々あるのだけれど、型にはまった中身のない言動が最も大きな要素だと感じている。※実は友人で歯科医師がいるのですが、通うには遠方すぎる。
 健康診断は11のレントゲン、12の他もろもろで完結する。
 写真は歯医者さん近くの風景。これを鎌倉野菜というのか分からんが、鎌倉で栽培されているのだからそうかもしれない。人参と思われる。
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 今日は話が飛躍する。中古ショップにグリモーのレコードが飾ってあった。(レコードになっているとは知らなかった。)これは1年前に発売されているもので小生はCDで所有しているのだけれど、レコードの分グリモーの写真が大きいので買うわけないけれど欲しくなってしまった。しかし普通レコードを購入する基準は「音が良いから」とか「アナログが好き」だろうけれど、「写真が大きいから」が理由になるとしたら、所詮僕の人生なんてその程度なのである。
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 帰宅したらMCした舞台のDVDとブルーレイが郵送されてきていた。前回の記事で触れたがあんまり思い出したくない自分の姿が映っているのだろうな。それが怖くってまだ見ていない。
 時々思うのは、意思とは裏腹に恐ろしい数の自分の声や画像が世の中に供給されている現実。
 生き方を変える方法もあるのでしょうが、有難いことに一部の優しい人から必要とされているので続ける気持ちはある。明るい未来は壁を乗り越えることなんて発言しようものならマーフィーの法則みたいでうんざりする。
 少年よ地下に潜伏せよ。
 買ってはいけない本はマニュアル本とミシュランガイド
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 ↓は11月29日オランダでの「ローエングリン」ニキーチンがテルラムントを歌っている。
 主役のローエングリンは綺麗な声質だけれど、時間の経過と共に徐々に声が出なくなっていく。最近こういう歌手を聴いていると応援したくなってくる。彼の声は全世界に配信されているのだから、なんというのか「お気の毒」な現実である。エルザはヴィブラートが強烈で苦手な歌。芸術的には悪が勝利したのです。
 指揮のマルク・アルブレヒトは素晴らしいと思った。オケと合唱共に絶好調。昨年だったか同じようにラジオで聴いた「マイスタージンガー」は関心できなかったけれど、何か壁が壊れたように感じられるのは僕だけかな。
 
 
 今日は身体の具合がいい。これから珈琲を買いに行ってきます。