気になる3人の女性歌手

 最近調子の浮き沈みが激しく文章が書けないでいました。
 読書もできないでいて、正確にはコンビニで高倉健氏の手記が掲載されているという文芸春秋の高倉氏とは関係ない箇所を、それと歯科医の待合室で週刊文春伊集院静氏のエッセイを幾つか眺めた程度だからとても読書とはいえない。伊集院氏のそれは笑える話で、蕎麦屋の主人が長嶋茂雄氏のファンで、徳光アナが《蕎麦好きの長嶋さん》をその店に連れて行くというから、主人が気合をいれて美味しい蕎麦を食べてもらおうと待っていた。来店した長嶋氏は「蕎麦はいいですね。大好きだな。じゃあカツ丼ください。」・・天才は思考回路が普通ではない。そういえば漫画家の蛭子さんが賭けごとで警察に捕まったときに「今後僕は絶対に賭け事をしません。賭けてもいいです。」と言葉にしたとか。 
 自家焙煎歴そろそろ5ヶ月になるけれど、先日奇跡的な出来ばえに遭遇した。嫌になるのはそういうときに限って豆の分量や火の加減を計測していないもんで、だから何故そのように完成したのか理解ができていない。
 焙煎してから3日間寝かせて、いつもの河野のミルで豆を挽き、濃い目に抽出してみれば・・「これ大坊だ!」
 しかし大坊はその時だけで昨日なんかス○バのドリップみたいに不味くなってしまった。ただ継続は力なりなのかコツというかレシピを(笑)獲得してきたような気はする。誰にも迷惑かけない実験は継続する予定。
 気がつけば師走も半ばを過ぎ世の中クリスマスモード。語りべには休息が必要。とても社会人とは思えない長い長い冬休みに突入するのもキラキラ電飾が身体に悪いから。迷惑なのは坂道を登って鎌倉山辺りに出没するとそういう人が多くて、家の中でやればいいのに片っ端からコードを切りたい衝動にかられる。
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 音楽は素晴らしい。読書と異なり勝手に鳴り続けるから己のコンディションと関係無しに脳の中枢に入り込んでくる。嫌なものならストップボタンを押せばいい。
 ウェブラジオで良いなと感じた3人の女性歌手。
 まず、Hanna-Elisabeth Müllerというソプラノ。名前は知っていたしいつかどこかで聴いているはず。↑のリサイタルに心奪われかけた。ティーレマンとの「アラベラ」でズデンカを歌っているそうだが、DVDを聴くことはない。なぜならばティーレマンだからである。
 Lieder von Robert Schumann, Richard Strauss und Hugo Wolf 全てが僕好みの世界。とにかく歌が上手い。
 しかしながら3~4曲経過した段階で睡魔に襲われ、昼寝のBGMには具合が良いがそれ以上の感動にはほど遠い印象。いままで3回聴いたのだけれど、全部途中で熟睡してしまう。(自分の体調問題だろうけれど)
 可笑しな表現ですが、美人でスタイルがよくて性格もいいのにお付き合いしたいと思えない女性の典型に感じられるとでも言ったらいいのかな。なんだか全部が完璧に思えてならない。以前似たような経験をしたことがあって、仕事でファッションショーのMCしたときに、美しいモデルさんばかりなのに全てが他人事のように進行していって、必死に思いだそうとしても誰一人記憶していない。
 などと書きながら東京で演奏会するなら必ず聴きにいくと思う。今回は所詮ラジオでの感想だから。 
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 2人めは衝撃的だった。
 Julia Lezhneva・・もしかしたら知らないでいたことが恥ずかしいかもしれないが(この人メゾソプラノかな?)あまりの超絶技巧にクラクラした。フィギアの羽生君が全部のジャンプ成功したような感じ。なんでも1989年生まれだそうで、平成なのか昭和なのか?とにかく25歳くらいらしい。ちょっと気になるのはFBで確認したらフローレスドミンゴと一緒の写真があったから、なんとなくメトあたりがミッロ→フレミングネトレプコと続いてきたスターの系譜をユリアに求めるような気がしなくもない。ただ写真を見るにガランチャほどのオーラはない。
 そして自分の無知さが嫌になるのは伴奏しているオーケストラがこれまた素晴らしい!
 タスマニア交響楽団・・本当に吃驚した。
 タスマニアデビル(学名:Sarcophilus harrisii)は、哺乳綱フクロネコフクロネコタスマニアデビル属に分類される現生で世界最大の肉食有袋類。別名、フクロアナグマフクロクズリとも≫ウィキより はテレビで見たことがあるが、おそらくあの辺りのオーケストラなのでしょう。思わず入手可能なCDがないか検索してしまった。
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 もう1人は僕の好きなシェーファー。昨秋ブレーメンでのライヴ全曲が聴けます。
 これは昨日MFさんに教えていただいた。
 現在シェーファーは病気療養中らしく公演を全部キャンセルしている。今は昔。ルルのようにはいかないし(あきらかに調子悪い)半分はファン心理なのでしょうが、苦痛に耐えながらも音楽とドイツ詩の密接な関係が美しく表現されている。あるいはそう願っている。憂鬱、不安、時に楽天的な芸術表現の機微。それは自我の本質的欲求。聴いていて辛くなるけれど、こういう音楽と睡魔は無縁。
 
https://www.ndr.de/ndrkultur/epg/Soiree,sendung317364.html
Brahms: Heimweh II op. 63/8 »O wüßt' ich doch den Weg zurück« 
Brahms: Regenlied op. 59/3 
Brahms: Salamander op. 107/2 
Brahms: Vorschneller Schwur op. 95/5 
Brahms: Mädchenlied op. 107/5 «Auf die Nacht in der Spinnstub'n» 
Brahms: Das Mädchen op. 95/1 
Brahms: Klage II op. 69/2 »O Felsen, lieber Felsen« 
Brahms: Mädchenlied op. 85/3 «Ach, und du mein kühles Wasser» 
Brahms: Mädchenfluch op. 69/9 »Ruft die Mutter« 
Brahms: Mädchenlied op. 95/6 «Am jüngsten Tag»
 
Brahms: Nachklang op. 59/4 
Brahms: Abenddämmerung op. 49/5 

PAUSE 

R Strauss: Ich wollt ein Sträußlein binden op. 68/2 (Brentano-Lieder) 
R Strauss: Schlechtes Wetter op. 69/5 
R Strauss: Das Rosenband op. 36/1 
R Strauss: Hat gesagt - bleibt's nicht dabei op. 36/3 
R Strauss: Liebeshymnus op. 32/3
 
R Strauss: Waldseligkeit op. 49/1 
R Strauss: Sehnsucht op. 32/2 
R Strauss: Wie erkenn ich mein Treulieb? op. 67/1 
R Strauss: Guten Morgen, 's ist Sankt Valentinstag op. 67/2 
R Strauss: Sie trugen ihn auf der Bahre bloß op. 67/3
 
R Strauss: Aus den Liedern der Trauer op. 17/4 
R Strauss: Allerseelen op. 10/8 (Acht Lieder aus Letzte Blätter) 

ZUGABEN 

Richard Strauss: Morgen! op. 27/4 
Johannes Brahms: Wiegenlied op. 49/4
 
 プログラムは「万霊節」で結ばれた。
 アンコールは「モルゲン」とブラームスの「子守唄」
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