ミンコフスキ「こうもり」と山路芳久メモリアル

 何気なく聴き始めたのだけれど、先月23日パリのコミック座で上演されたミンコフスキ指揮の「こうもり」フランス語上演が滅茶苦茶面白い! http://www.francemusique.fr/player/resource/62618-75751 
 軽妙洒脱どころではなく何でも有りにしてしまう器量の大きさ?「大真面目な馬鹿騒ぎ」は、誰もが想像する「雷鳴と電光」だけじゃなく、ヴィヴァルディやルイジ・ノーノまで登場してしまうのだから、世界の最果て島国海岸沿いの住民である僕は嫉妬を覚えずにいられない。
 お正月に日本酒をいただきながら誰かが点けたテレビに映し出されたのは「ニュー・イヤー・オペラ・コンサート」で、笑っちゃ失礼だけれど、あの手のNHKの企画は絶望的なほど時代錯誤。そうは言っても出演者はきっと誇らしく感じているのかもしれない。勿論テレビは消した。
 今はどうだか知らないけれど、かつて山路芳久さんが出演時にイジメにあっていたことをご家族から聞かされた。出る杭は打たれる。嫌な言葉。でもそれは事実。そして出過ぎた杭「人知れぬ涙」は26年前のクリスマス直前にシャンパンの泡の如く静かに消えた。
 
 「山路芳久メモリアル」 姪御さんのHPを貼り付けておきます。
 HPのウィーン国立歌劇場専属以降のパフォーマンス情報は微力ながら調べ協力させていただいた。全て網羅できていないとは思いますが、オペラ好きな人には参考になるかと思います。
 写真はバイエルン歌劇場「スペードの女王」Chekalinsky役。(1984年12月2日)
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 ミンコフスキの「こうもり」は以下のキャスト。
 有名じゃないけれど、上手い人たちばかり。
 Stéphane Degout, Gabriel von Eisenstein
 Chiara Skerath, Rosalinde
 Sabine Devieilhe, Adèle
 Philippe Talbot, Alfred
 Florian Sempey, Maître Falke
 Franck Leguérinel, Frank
 Kangmin Justin Kim, Prince Orlofsky
 Christophe Mortagne, Maître Miro
 Jodie Devos, Ida
 Atmen Kelif, Frosch
 Jacques Gomez, Ivan
 Danseuse, Delphine Beaulieu
 Orchestre et Choeur des Musiciens du Louvre Grenoble
 Marc Minkowski, direction musicale
 
 ミューズに乾杯!
 舞台は儚くも楽し。