Juan Diego Florez

 家人から糖尿病の疑いをかけられ(喧嘩しそうになりました。)仕方なく総合病院で血液検査をした。
 結果は血糖値等正常範囲だったのでその足でラーメンを食べに行った。
 今回は塩豚骨。あまりの素晴らしさから店名は内緒にさせていただきますが、だいたい美味いものは糖質からできているのだから今後はやたら食べないようにしようとは思いました。 
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 そういえば病院ロビーのテレビで甲子園の決勝が映しだされていて患者さんたちが皆神奈川県の代表校を応援していた。僕にとって暇つぶし程度の感覚だったけれど、なんでも45年ぶりの優勝らしく、なぜか医者と年配の患者さんが握手しながら喜びをわかちあっていた。それが不思議な景色に思えたのは、総合病院だからその日に亡くなった人もいるだろうに(その医師が臨終の場に立ち会っているのかもしれない。)ロビーの片隅に笑顔で意識を共有できるゆとり?判断が難しいけれど、病院勤務に慣れてしまったり通院し過ぎの年齢を重ねた人は命に対して鈍感になるのではと疑問を感じた。
 ラーメンアフターでいつもの珈琲屋に豆を買いに行ったら、店主は暇そうにしていて「夏場に珈琲なんて買いにくる人はいない。まして生豆のまま持って帰ってくそ暑いのに鍋で焙煎するお客は一人だけ。」とか失礼な発言。
 俺「東海大相模が優勝したよ。」
 豆「かねてから野球の頂点は高校野球だと思っていました。何故ならば優勝チーム以外は全てが敗者だからです。ところでなに飲みます。」
 俺「血液のようなドロドロのマンデリン。」
 豆「濃いマンデリンはうがい薬の如し。」
 俺「花火の火薬みたいな香り。」
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 ウェブラジオでフローレスのリサイタルを聴いた。
 ロッシーニで「あれ音程が?調子良くないのかな。」でも生身の人間だから出だしはこんなものかもしれない。
 1曲ごとに熱心な聴衆は拍手。それがストレス。せめてトスティくらい静かに聴きたいもの。
 この演奏会はフランスものが多い。悪くはないけれど、なんとなく茹ですぎたラーメンというか、お伊勢参りしたときに我慢しながら食べた伊勢うどんのような不確かな噛み心地を思いだした。
 でもこういう曲を歌いたいのだろうな。
 ウェルテル。自分の中ではコレルリみたいな激しさが詩人のそれだと思うのだけれど、美しき旋律を線で捉えるのは、馬鹿と正反対の現代的なセンスの良さを感じさせる。
 
 フローレスの演奏会は期待のまま「連隊の娘」でその頂点の盛り上がりをしめしたが、なんとなく世界最高の歌手に陰りを感じた。「女心の歌」でもそう。やや不完全な仕上がりに思う。気のせいかもしれませんが。でも人生は短い。
 
 

 Juan Diego Florez, ténor
 Vincenzo Scalera, piano
 
 Gioacchino Rossini
 La Lontananza
 Bolero
 Addio ai Viennesi
 Hector Berlioz
 Les Troyens (extr.) : "O blonde Cérès"
 Georges Bizet
 La Jolie Fille de Perth (extr.) : "A la voix d'un amant fidèle"
 Jules Massent
 Werther (extr.) :
 "O nature pleine de grâce"
 "Pourquoi me réveiller"
 Francesco Paolo Tosti
 Ideale
 Malia
 Parted
 Léo Delibes
 Lakmé (extr.) : "Prendre le dessin d'un bijou"
 Charles Gounod
 Roméo et Juliette (extr.) : "L'amour !... Ah lèbe toi soleil"
 Jacques Offenbach
 La Belle Hélène (extr.) : "Au mont Ida"
 Maria Grever
 Jurame
 
 Gaetano Donizetti
 La Fille du régiment (extr.) : "Pour mon âme"
 Giuseppe Verdi
 Rigoletto (extr.) : "La donna è mobile"
 Francesco Paolo Tosti
 Marechiare