テノール馬鹿 その後

 ブログのアクセス解析「検索ワード」を見ていたら以下のランキングが表示されました。
 1 マルセロ・アルバレス 2 ジュゼッペ・ジャコミーニ 3 ジャンニ・ライモンディ
 これらは全て書庫「テノール馬鹿」で登場した歌手たちなのですが、他にも様々な種類の記事があるにもかかわらず、何故あんまり書いていないこの書庫だけに人気が集中しているのか不思議に感じた。(あくまで個人的な感想で悪意もないけれど、アルバレスだけは「馬鹿テノール」だと思っている。)
 気になったので「テノール馬鹿」で検索してみたら、2番目に自分のブログが出てきたので何だか知らないうちに社会性を獲得しているのかもしれない。

 ということで新しい動画でも探そうかなとyoutube。凄いものを発見した。
 マルティヌッチのマスタークラス2015だからつい昨年のこと。見た目はさすがに年老いたけれど、途中で生徒さんの見本に先生が歌う箇所を聴き驚いてしまった。質の違い。こりゃまだオペラに出演できる。
 若手で誰か耳を劈くようなテナーが出てこないかなと、いつも似たような感想。

 
 ついでにもう一つ面白い動画があったので紹介させていただきます。
 この人はテノール馬鹿ではないのですが、誰もがご存知のプラシド・ドミンゴがずいぶん若いとき、レストランみたいな変な場所で本気になって歌っている。
 この動画をアップした人のところで計4曲聴ける。「カタリ」とプッチーニ2曲は「トスカ」と「西部の娘」のアリア。
 貼り付けたのは「グラナダ」 本人が弾き語りしている情景。
 このピアノがボロボロで、例えるなら大昔テレビで見た西部劇の埃っぽいカウンターバーで怪しい殺し屋がバーボン片手のその奥で、引きずるような長さのスカートとアイラインの濃さに特徴のある35年前のミステキサスが鼻歌交じりに弾いている雰囲気の音色。
 
 何故ドミンゴテノール馬鹿ではないのか?
 ①まともにハイCが出せないから。
 ②歌が上手すぎるから。
 ③バリトン歌手になったから。 
 ④レコーディングばかりしていたから。
 ⑤たぶんとんでもないギャラだから。
 ⑥ファン倶楽部があったから。
 ⑦優等生だから。

 しかしながらこの場で聴いたら感動しただろうな。
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 ちなみにマルティヌッチとドミンゴは同じ1941年の生まれである。