サイトウキネンに行きたい

 8月3日
 小澤征爾さんの復帰会見の様子をニュースで見ました。
 癌の手術後であるし当然だけれど随分とお痩せになられたなと心配になりました。
 「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」開催に向けて目標を設定し体調管理に努められているのでしょう。
 私はこれまで松本に縁が無く、的確な言い方をすると音楽好きなくせに、「遠いな。お金も必要だな。」が先にきてしまっていて、一度は現地で鑑賞したいと思いながら自分でチャンスを作らないでいただけなのです。
 さて、「今年はどうしよう」と心に問いかける。
 やはり小澤さんのオーケストラコンサートが聴きたい。
 個人的予定はあるのだから、常識的に判断するなら単純にキャンセルなのだけれど。
 時間を作るためには仕事の関係者に対し手続きが必要になるかもしれないと煩わしくもある。
 私はとりあえず「サイトウ・キネン」のHPでもう一度予定を確認した。
 当たり前だけれどチケットは全て売り切れている。
 こうなったらオークションしかないみたい。
 そのあと適当にパソコンを操作していたら、松本市と市民の財政問題について意見交換をしているサイトを見つけた。
 今回オペラ「サロメ」が上演される新しい芸術館に無駄が多過ぎ等の意見が多数寄せられていて、ついでに読んでみた。
 そしたら、なんだか知らないが急に腹が立ってきた。
 誰に対して怒りを持ったのか細かくは自分でもよくわからないけれど、始末に終えない異常な不快感で、つまりやり取りをしている人達のほぼ全員が芸術の視点で物事を判断する寛容さを持ち合わせていないということ。
 私だって現実的に困窮を極め財政問題解決が避けられないくらいは理解している。
 立派過ぎるくらいな建物だとも思う。
 生活が逼迫しているのは私も同じ。
 政治家に腹を立てている。
 できれば税金も払いたくない。
 意見交換の場が存在する意義も理解、誰がそこで何を言うのも自由。
 彼らの意識まで封印し束縛させようなんて、これっぽっちも考えていない。
 私は、その上で不快感を抱いたのだ。
  
 すいません。文章が途中ですが、これから出かけるので明後日以降に つづく。
 
 8月5日
 昨夜遅くに帰宅しましたので、上記のつづき。
 一昨日自分書いたものを改めて読み、正直現実的に解決の糸口は無く両者の溝はけっして埋らないと思った。
 オーケストラにも特にオペラにはその都度莫大な額、劇場の維持管理だけで大変だから、文句言う側の人たちは至極健全なのでしょう。
 「あなた方は正しい。ただ夢見る能力が無くて芸術を理解しないだけです。」
 いい演奏会聴けば解ると思うけれどな。
 
 サイトウキネンの小澤さん九州でのアルゲリッチにしてもその存在は大きく若き音楽家に夢と希望を与え、聴く側にしてもそうクラシックに関心が無かった人たちにも興味を持たせた。
 何年も続いているのだから意義があるのです。
 これは凄いこと。
 彼らの仕事は扉を開くことだった。
 無理難題だろうが経費が掛かるだろうがそんなことは 「始めてから考えればいい」 だった。
 これも無理あれも無理では、石橋を叩き壊してしまい渡りたくても渡れなくなるのだから当たり前で行くしかない。
 一人一人が知識を蓄え意識を高揚させ 「次の人たちの為に」 を考える。
 私はなんらかしら方法はあると思う。